昇進と昇格の違いを知っているだろうか。
会社の規模が大きくなれば、社長の独断で抜擢するというよりは組織として役職を引き上げるか判断する会社が多い。仕事内容だけでなく、昇進・昇格候補者の考えを聞くことで判断をすることになるので、昇進や昇格のチャンスがあれば真剣に取り組むことが重要だ。
今回は、そもそも昇進と昇格の違いは何かを知ることで、どのようなキャリアアップの道があるのかヒントを掴んでみよう。

昇進と昇格をごっちゃにしている人もいるけどビジネス用語を知っておくことも重要だよ
昇進と昇格の違いは知っている?
昇進と昇格は、ビジネスパーソンにとって名誉なこと。
『昇進試験』、『昇格試験』、『昇進した』、『昇格した』など、同じような意味で使われがちな昇進と昇格だが同じ言葉ではないので注意が必要だ。
昇格試験は必ず役職が上がるわけではない
昇進や昇格には試験があることもある。
違いを知っていないと、論文の内容や面接で話がかみ合わないこともあるので注意しておこう。ビジネス用語を知っておくだけで論文の書き方や面接での話し方も変わることもある。
昇進することで見える景色が変わる
昇進して重要なポジションに就くことを望まない人が増えている時代。重要なのは昇進したいかしたくないかではなく、自分の道は自分で決めることが重要だ。
周囲の言葉は参考程度に、自分のありたい姿に近づいていくことを意識しよう。特に、昇進はビジネスマンにとってはチャンス。昇進することで、将来会社で重要なポジションになる可能性も高くなる。
特に、管理職以上に昇進することで見える景色は変わるので経験しておくことで視野が広がる。昇進と昇格の違いを知り、試験を受けるチャンスがきたときに慌てなくていいようしっかりと準備しておこう。
昇進とは?

昇進とは、立場や地位が上がること。
昇進の具体例
・執行役員が取締役になる
・部長が執行役員になる
・課長が部長になる
・課長代理が課長になる
・一般社員が主任になる
わかりやすく言えば、昇進は名刺の肩書が変わること。名刺の肩書が変わるということは、社外の人もあなたの役職が変わったことを知ることになる。
世の中で言われている、出世とは昇進のことを指している。昇進はビジネスパーソンにとって名誉なことのひとつ。
ある程度の年齢で役職がない人の中には、昇進に興味がないと言う人もいる。将来キャリアアップを目指すあなたは聞き流すようにしておこう。ある程度の年齢で役職がない人の多くは、昇進しないのではなく昇進できない人だからだ。
昇進しないで現場のプロを目指す人もいる
昇進を目指さない例外は、現場が好きでマネジメントよりも実務をしておきたいと考えるケース。昇進しないことで現場のプロを目指し追求するタイプは、現場から離れてしまう管理職以上に興味を持たない人もいる。
現場のプロを目指す人は、管理職になるのを拒否することがある。管理職になると、会社側の人間になる。営業マンや職人さんなどの場合、プレイヤーとしての仕事が楽しく実務をしていたい人は、現場仕事以外の仕事が多くなる管理職以上を避けたいのだ。
管理職は、プレイヤーとしての力量だけでなく、マネジメント能力も求められる。部下を持つことは求められるスキルも変わることでもある。プレイヤーとして優秀なだけでは管理職以上は通用しないのだ。
昇進は上にいくほど狭き門になる。組織がピラミッドである以上、全員が昇進できないのは仕方のないことではある。年功序列の時代であっても、全員が課長や部長、あるいは取締役まで昇進できるわけではない。運と実力を兼ね備えた一部の人たちが地位を上げることができるのだ。
昇進したい先輩たちの本音
- なりたいけどなれない
- 出世したいけどチャンスがない
自分との対話で見栄を張る必要はない。もし、あなたが昇進したい(出世したい)と考えるなら、キャリアアップについて真剣に考えることが重要だ。
個人的には、ビジネス・マインドの読者は全員、『上を目指してほしい』と考えている。
真剣に仕事をしている人なら、昇進するたびに「見える景色が変わった」と実感できるだろう。昇進すれば責任も重くなるが、1プレイヤーではできなかった大きなことを成し遂げることもできる。1つめの大きな壁は管理職になれるかどうか。2つめの大きな壁は取締役になれるかどうか。
もし、あなたが真剣にキャリアアップを狙うなら、管理職になったら次のゴール設定を急ぐことが重要だ。プレイングマネージャーを卒業して、マネジメントに専念する職務に就くことを目指すことで次の道は拓けると考えよう。
ひとつ注意点があるとしたら、昇進は昇給の約束ではないということ。昇進しても給料が上がらないこともあることに注意が必要。等級制度を設けている会社であれば、管理職になれば管理職等級になるので給料が上がるはず。ただし、年功序列の会社で若くして管理職になった場合には、年齢給の差が大きく部下の方が給料が高い場合もあると考えよう。もし、名誉だけの昇進であったとしても、僕は昇進をすることをおすすめしている。
あと、昇進したいからと言って、過度のゴマすりをしてまで出世を狙うことはやめておこう。ゴマすりをして上がった管理職を多く見てきて感じたのは、実力が伴っていないのに上がってしまった人はいずれメッキが剥がれて苦労しているということ。常に向上心を持ち、実力で昇進することを目指そう。
昇格とは?

昇格とは、社内の評価が上がること。
厳密には、社内運用の評価システムで評価が上がることを指す。 等級制度を設けている会社であれば、等級が上がることも昇格。つまり、等級制度を設けている会社であれば、等級の違う課長や部長がいるということ。基本的には昇進時には格も上がり、昇格もするのが一般的ではある。
総合職ではなく専門職(本線以外の等級システムなど)に従事する人の場合に、マネジメントを任せる立場にせずに昇格をするケースがある。これは、マネジメントは任せられないけど、専門的な知識を高く評価するケース。
例えば、営業職でいえば、大口の特定顧客だけを担当する担当課長みたいな立場だ。マネジメント能力は低いけど他の社員より優秀な人は、昇格して高い給料を獲得する道もあると覚えておこう。
部下の面倒はとても任せられないけどプレイヤーとして優秀な人材なので高い給料で自社に引き留めておきたいと思われるためには営業ならトップセーラーのような飛びぬけた実力があることが条件だ。
昇格のポイントは『昇格しても役職が上がらないケースもある』こと。
役職が上がらず給料が上がるので、昇格はしたいけど昇進はしたくない人も今の時代は増えている。優秀なプレイヤーとして顧客を獲得している人の場合、管理職を辞退するケースもあるのだ。
ただし、上を目指す人は昇進を伴わない昇格を狙うよりも昇進を狙うことがおすすめだ。
理由は、最終的に役員以上(社長含む)を狙う場合には、昇進は切っても切れないから。そして、昇進のチャンスがないということは、給料もいずれ頭打ちになるから注意したい。
ブログを読んでいるあなたは、ぜひ昇進を目指してほしい。キャリアアップは、目先の給料よりも先にあるゴールを目指して出世することを躊躇しない人を目指すことが重要と考えているからだ。
まとめ

昇進と昇格の違いのまとめ。
昇進は必ず給料アップではないが役職は上がる
昇進は役職が上がること。
世の中の出世は、昇進のことを指している。
昇格は必ず役職が上がるわけではないが給料は上がる
昇格は給料が増えること。
役職が埋まっていて昇進させるポストがないときに昇格をするケースがある。昇進するときに社内評価も上がり昇格もしているケースが多いが、必ず昇進と昇格を同時に行うとは限らないことを知っておこう。
昇進や昇格をしておくことは転職でも有利になる
昇進や昇格をしておくことで、転職によるキャリアアップを狙うことになったときも有利になる。年収が650万円を超えると転職の幅がひろがる。今の仕事で上を狙うことで、転職をすることになっても有利になると覚えておこう。

間違っても新任の部長に『昇格おめでとうございます』と言わないように!正しくは、『昇進おめでとうございます』になる