時間管理を意識することで成果を最大化する
営業管理職として通用する時間管理を詳しく紐解いていきたいと思います。
前回記事の【営業】管理職に必要な3つのこととは?も合わせて読んでみましょう。
時間管理で意識すること
- あなたの成果を最大化する方法を考える
- 部下の成果を最大化する方法を考える
- 上司を巻き込むことで成果が上がりやすい方法を考える
- 仕入先(メーカーの場合は製造)の時間を奪わない方法を考える
- お客様が今よりも便利になるものを提案する(自動化含む)
あなたの成果を最大化する
管理職として、あなたの成果を最大化する方法を考えましょう。
仕事をする時間を細分化し、どうすればもっとも成果が上がるのかを追求していきます。
プレイングマネージャーで終わる人の時間のつかい方
- 外勤営業活動5時間(移動時間含む)
- メール対応1時間
- 電話対応1時間
- 部下の報告、助言30分
- 承認関係30分
こうやって見える化をすると、8時間はあっという間に過ぎていきます。
時間が足らないと言う管理職が多いのも納得ですね。
では、どうすればいいでしょうか。
すき間時間にメールを返信する?移動中に電話対応をする?
もちろん、細かく改善していくことも重要です。
でも、管理職の時間管理はそれだけでは物足りません。
時間のつかい方を大きく変える必要があるのです。
時間がもっともかかっているところから改善してみましょう。
例えば、外勤営業時間を改善すれば、一気につかえる時間は増えます。
「営業なのに、会社にいてどうする」
そんな上司の声が聞こえてきそうですか?
成果が出始めると、誰も文句は言わなくなるでしょう。
営業活動をサボって違う仕事をしようということではありません。
あくまで成果を最大化する方法を考えるのです。
お客様のところに訪問するのではなく、来ていただきやすくするのも1つの方法です。
それだけで往復時間分の短縮ができるでしょう。
さらに、ホームグラウンドでの商談は、資料もそろっておりいい商談がしやすくなるメリット付きです。
成約までの時間を短縮するのはどうでしょうか。
今まで3回の商談で成約していたものを1回で成約できるように工夫してみましょう。
見積書を発行して、何度もコストダウン要求にこたえ、短納期対応をしているのであれば、あなたの行動を見直すことで成果を上げやすくすることができます。
時間を確保するための訪問活動
- 10回訪問するより、密度の高い1回の訪問にする
- 10回1人の担当者と会うよりも、10人と会うことを意識する
- 打ち合わせ資料を事前に提出した上で商談をする
- 質問される内容を想定し、万全の準備で商談にのぞむ
- 常日頃から、担当者以外でも声をかける習慣をつける
部下の成果を最大化する
あなた自身の時間管理ができるようになってくると、部下の時間管理が気になるはずです。
部下が無駄な動きをしていると、チーム全体の成果にも影響します。
時間管理は自己管理なので、自分に厳しくない人はどうしても楽な方に行動します。
楽をするということは、段取りを怠ると言うことです。
段取りを怠るので、時間内に成果を出すことが難しくなります。
時間管理ができると残業とは無縁です。
残業しなくても成果が出る方法をしっかり考えましょう。
そして、あなたの時間管理をぜひ、同僚や部下にシェアしていきましょう。
残業をしない仕事術
慢性的に残業していると、残業が当たり前になります。
忙しくないときも同じ時間まで残業している人は要注意です。
本気で仕事をしたことがある人ならわかると思います。
8時間仕事をすることは思っているより大変なことです。
真剣に仕事をしていれば、残業をする体力は残っていないのです。
時間管理は、昇進の必須条件です。
仕事量の少ない営業マン時代から残業しているようでは管理職としては通用しません。
残業を出にくくするコツは、仕事の優先順位を意識することです。
短期的な売上効果だけでなく、中長期的に売上効果が見込める仕事を優先しましょう。
昨日も急ぎ、今日も急ぎの仕事に追われているようでは、時間管理ができているとは言えません。
どうすれば、その状況を解消しながら売上を継続的に上げるのかを考えてみてください。
上司を巻き込むことで成果が上がりやすくなる
上司を利用するというと、聞こえは悪いですが、上司をうまく巻き込むことで成果を上げやすくなります。
成果の上がっている営業マンは、いい意味でも悪い意味でも上司をうまく巻き込みます。
成果を上げる営業マンはこんなときに上司を呼ぶ
- 大口案件の商談を成立させるとき
- 自分の詳しくない商品提案で突破口を開きたいとき
- 顧客上層部と接触したいとき
基本的にやる気のある上司は、部下が困ったときにすぐに行動します。
部下が成果を上げることが、結果自分のためになるからです。
将来、昇進する営業マンは、上司をうまく巻き込むだけではありません。
同行しているときに、上司がどのように商談をまとめているかを吸収し、自分のものにしていきます。
ただ頼るだけでは成長できませんので、そのあたりは意識してみましょう。
上司のいいところを吸収することで成長は早まります。
うまく上司を巻き込み、仕事の質を上げるコツを掴んでみましょう。
仕入先(メーカーの場合は製造)の時間を奪わない
忘れられがちですが、仕入れ先との良好な関係作りは時間管理のコツの1つです。
仕入先があなたに協力的であれば、営業として成功が約束されたようなものです。
仕入先は、あなたに知識と知恵を貸してくれるでしょう。
あなたが売れる営業マンだとわかれば、あなたに協力してくれるはずです。
もっと言えば、良好な関係を気づいているあなたが昇進すれば、双方にメリットがあります。
あなたが管理職になれば、今以上に影響力を持つことになります。
そうなれば、あなたが昇進できるように、価格や納期を協力することを惜しまないでしょう。
あなたが、仕事を受注すれば、自分のことのように喜んでくれるはずです。
あなたが営業マンとして愛されることが大前提になります。
仕入先と良好な関係を築くコツ
では、あなたは仕入先に何をすればよいのでしょうか。
仕事を受注するときに、お客様の要望通りに価格を下げる交渉をして、さらに納期を急がせてしまっては、あなたは普通の営業マンです。
お客様との関係を構築し、お客様と対等に話せる関係を作ることが重要です。
お客様が急いでいるときには、特急料金をもらうなど仕入先に配慮するのもよいでしょう。
あるいは、価格を下げる代わりに、納期を調整するのも1つです。
ポイントは、お客様との調整をすることです。
短納期、低価格ばかりの仕事では、仕入先はあなたの依頼を断りたくなるでしょう。
お客様の要望に応えるのも営業マンですが、長期的にいい仕事をするためには仕入先の協力は不可欠です。
どうすれば、仕入先があなたの仕事をしたくなるかを考えましょう。
どうすれば、仕入先に手間をかけさせないで仕事を依頼できるか考えてみてください。
お客様が今よりも便利になるものを提案する(自動化含む)
お客様は、あなたの会社、あるいはあなたになぜ注文をしてくれるのでしょうか。
「価格が安いから」「納期が早いから?」
それではお客様との関係はまだまだ構築されているとは言えません。
あなたはお客様をファンにしなければなりません。
お客様がどんなことに困っているかをあなたはわかっていますか?
もしわからないのであれば、お客様のことにもっと興味を持ちましょう。
今の時代は忙しい時代です。
お客様も、毎日仕事をし、疲れています。
お客様の時間を確保してあげる方法を考えてみましょう。
例えば、お客様が購入するにあたって商品の細かな内容を知りたいとします。
知識はかなり豊富なお客様です。
あなたが、商品説明を1から10まで話してしまうとどうなるでしょう。
あなたはお客様の貴重な時間を奪っていることになります。
あなたはお客様の知りたいことだけを説明すればいいのです。
知識をひけらかす独りよがりの営業では成果は上がりません。
あなたの提案する商品のよさではなく、お客様が知りたい情報を提供しましょう。
営業のポイントは、お客様の時間を奪わないことです。
もちろん、遅刻もいけません。
お客様を待たせることなく、即答できるだけの知識を持ち、お客様が困ったことに対し、知恵を貸すのが営業です。
売り込むのではなく、お客様と対等に話をしているように助言をすることを意識してみましょう。
たったそれだけで、お客様はあなたに感謝してくれるでしょう。
「わくわくする」「効率的になった」とお客様に言ってもらえるようになれば、効率的に営業ができています。
お客様は、あなたとの商談時間を、あなたの売り込みの時間と思っていないからです。
お客様の時間を奪わないというのは、お客様が「長い」と感じない時間を演出することなのです。
まとめ
時間管理をすることで、他の営業マンと差別化を図りましょう。
時間管理は訓練すれば誰でもできるようになります。
最初は効果が出ないと感じることもあるでしょう。
従来のやり方が楽だと感じるでしょう。
それでも、継続してみることが大事です。
あなたの貴重な時間を有効に使い、成果を最大化することを意識してみてください。